VERIFICATION

ロト6を2,139回ぶん集計して「よく出る数字」を探したら、見事に何もなかった

26年ぶんのデータで、宝くじの世界でよく聞く話を4つ検証しました。

ロト6は2000年10月の第1回から、これまでに2,139回抽せんが行われました。その全部の当せん番号が手元にあります。「この数字はよく出る」「連番は避けたほうがいい」「奇数と偶数は3対3がいい」。本当でしょうか。ひとつずつ確かめました。

結論を先に書きます。全部ただの偶然でした。 しかも、きれいすぎるほどに。

「よく出る数字」は存在するのか

まず、1から43までの各数字が何回出たかを数えました。

2,139回 × 6個 = 12,834個の数字が出ています。43で割ると、1つの数字あたり平均298.5回。これが理論値です。実際はこうでした。

出現が多い回数出現が少ない回数
6番331回9番261回
37番322回17番275回
42番318回7番276回
2番317回13番278回
21番315回29番281回

最多の6番と最少の9番で、70回の差があります。「やっぱり6番はよく出る」と言いたくなる差です。でも、この差には意味がありません。

70回の差は「誤差の範囲」だった

コインを1万回投げても、表と裏がちょうど5,000回ずつになることはまずありません。必ずズレます。そのズレがどれくらいまでなら「偶然の範囲」なのかは、計算で出せます。

今回の場合、理論上のばらつき(標準偏差)は17.1回です。つまり、298.5回を中心に、だいたいプラスマイナス34回(標準偏差の2倍)の範囲に収まっていれば、完全にランダムでも普通に起きることになります。

ほぼぴったり、偶然で説明できる範囲でした。

念のため、統計的な検定(カイ二乗検定)もかけてみました。

カイ二乗値30.0
5%水準の棄却限界58.1

30.0は58.1よりかなり小さい。 つまり「数字ごとに出やすさの偏りがある」とは統計的に言えません。26年ぶん、1万2千個以上の数字を調べて、偏りはありませんでした。

連番は避けるべきなのか

次に連番です。「05と06」のように連続する数字が入ると当たりにくい、という話をよく聞きます。

2,139回のうち、連番が1組以上入っていた回は1,161回。54.3%。半分以上の回で連番が出ています。

連番の組数回数割合
なし978回45.7%
1組872回40.8%
2組251回11.7%
3組36回1.7%
4組2回0.1%

では、この54.3%という数字は多いのでしょうか、少ないのでしょうか。1から43の中から6個選ぶ組み合わせは、全部で6,096,454通りあります。そのうち連番を1組も含まないものが何通りあるかは、計算で出せます。

理論値は54.7%。実測値は54.3%。

差はわずか0.4ポイント。完全に一致と言っていい水準です。連番が出にくいわけでも、出やすいわけでもありません。ただ計算どおりに出ています。

奇数と偶数の比率

「3対3がいい」という話も検証しました。たしかに3対3がいちばん多く、32.9%です。

奇偶理論値実測値回数
奇0 偶60.9%0.4%9回
奇1 偶57.3%8.3%178回
奇2 偶422.7%24.3%519回
奇3 偶333.6%32.9%704回
奇4 偶225.2%24.8%530回
奇5 偶19.1%7.8%167回
奇6 偶01.2%1.5%32回

ただしこれは「3対3が当たりやすい」からではありません。1から43には奇数が22個、偶数が21個あるので、単純に3対3になる組み合わせが一番多いだけです。

全部、誤差1〜2ポイント以内。 ここでも計算どおりでした。

3対3を選ぶこと自体は間違っていません。ただしそれは「当たりやすいから」ではなく「そういう組み合わせが多いから」です。そして多いということは、当たったときに分け合う人も多いということでもあります。

合計値の分布

6つの数字を足した合計値も見ました。平均は132.5。最小は45、最大は212でした。

合計値回数割合
21〜7965回3.0%
80〜99209回9.8%
100〜119418回19.5%
120〜139582回27.2%
140〜159501回23.4%
160〜179242回11.3%
180〜258122回5.7%

100〜160の範囲に71.1%が集中しています。 理論上の期待値は132です。実測の平均が132.5。ここも一致しました。

これは分布の性質から当然で、サイコロを6個振ったときに合計が極端な値になりにくいのと同じ理屈です。真ん中あたりに集まります。

結局、何が言えるのか

4つの角度から2,139回ぶんのデータを調べて、結果は全部同じでした。計算どおり。

これは裏を返せば、ロト6の抽せんがきちんとランダムに行われている証拠でもあります。26年間、特定の数字が出やすくなるような偏りは一度も生まれていません。

そして当然ながら、過去のデータから次に出る数字を予測することもできません。毎回の抽せんは独立していて、前回までに何が出たかは次回に一切影響しないからです。

それでもデータを見る意味

ここまで読んで「じゃあ分析する意味ないじゃん」と思われたかもしれません。半分はそのとおりです。ただ、使いみちはあります。

たとえば合計値。100〜160に7割が集中するとわかっていれば、自分で数字を選ぶときの目安になります。当たりやすくはなりませんが、「極端に偏った選び方を避ける」ことはできます。

あるいは、他人と同じ数字を選ばないための材料にもなります。ロト6は同じ数字を選んだ人と当せん金を分け合う仕組みです。誕生日から選ぶ人が多いので1〜31に偏りがちで、32〜43は相対的に選ばれにくい。当たる確率は同じでも、当たったときの取り分は変わる可能性があります。

このあたりは確率を変える話ではなく、期待値の話です。


元データを見る

今回使ったデータは全部サイトで公開しています。2000年の第1回から最新回まで、1回ずつページにまとめました。

ロト7・ミニロト・ナンバーズ3・4も同じように揃えています。ナンバーズは1994年からです。

公開:2026年9月22日